マンガンの効果と注意点

マンガンの効果と注意点

マンガンと聞くと専ら金属固体のイメージのみで、体の中に存在するものについてはよく知らない、という人が多いのではないでしょうか。

しかし、マンガンは私達の体内で、微小な存在ながらも重要な働きをしている、欠かせないミネラルです。ここでは、マンガンの特徴と働きについてみていきましょう。

【マンガンの特徴】人体に欠かせない金属

マンガンは元素記号Mg、原子番号25の銀白色の金属で、多くの元素と直接反応し、水とは少しずつ反応します。体内では肝臓、膵臓といったさまざまな臓器や骨の中に存在し、体内の化学反応に広くかかわっています。
マンガンは食事から摂取された場合、胃液でマンガンイオンに変えられ、小腸で吸収された後に、肝臓へと運ばれていきます。その大部分は胆液や膵液として、再び消化管へと排出されます。動物性食品に少なく、植物性食品に多いマンガンですが、多くの食品に含まれているため普通の食生活で不足を心配する必要はありません。

【体内での働き】多くの働きがあり、生活習慣病予防にも欠かせない

マンガンは体内に12〜20ミリグラムとごく少量しか存在しませんが、私達の体に欠かせない大切な働きをしています。まず、主な働きとして骨や皮膚の形成があります。マンガンは皮膚の結合組織を合成し、骨をつくる成分のリン酸カルシウムの生成を促進する、皮膚と骨を健康に保つのに必須のミネラルです。
また、マンガンは活性酸素の発生を抑制する酵素の構成成分となり、体内を酸化から守る働きがあります。
活性酸素は人体に必要なものではありますが、過剰になってしまうと細胞を傷つけ、老化やがんの原因になるといわれています。その他にも、活性酸素は心筋梗塞や動脈硬化といった生活習慣病にもかかわっています。活性酸素の抑制に必要なマンガンは、いろいろな病気の予防にも役立っているのです。
さらに、マンガンは血糖を調節ホルモンであるインスリンの合成にかかわります。マンガンが不足するとインスリンの合成がうまくできなくなるため、血糖量が異常になり、糖尿病のリスクが高まるおそれがあります。
これらのほかに、マンガンはさまざまな酵素を活性化させたり、構成成分となって成長や生殖能、血液凝固に関係したりと、体のいたるところで多くの働きをしています。

【マンガンが欠乏、過剰になると】偏りのない食生活を意識できれば大丈夫

マンガンが不足すると骨格異常、骨粗しょう症や肌荒れ、また成長期には発育不全などの悪影響を引き起こすおそれがあるほかに、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病の原因となります。ただし、研究があまり進められていないこともあり、いずれの症状もマンガン不足が直接的な原因であるとは断言できないようです。また、完全栄養静脈によるマンガン欠乏症が1件確認されているのみで、通常の食生活での欠乏例は報告されていません。
逆に、マンガンが過剰になると、精神障害や免疫力の低下、腎炎、膵炎といった症状があらわれる可能性がありますが、通常の食生活で過剰になるということはほとんどありません。しかし、気道に異常がある人は慢性マンガン中毒になるおそれがあるほか、マンガンを含むサプリメントを摂取している人は服用量に注意する必要があります。

おわりに

ここではマンガンの特徴、働きについてみてきました。参考になりましたでしょうか。マンガンは体内にごく少量しか存在しませんが、骨や皮膚の形成、生活習慣予防などさまざまな働きがあります。体に何らかの異常がある場合やサプリメントを過剰に服用している場合を除けば、マンガンの欠乏、過剰の心配はありません。偏りのない普通の食生活を送ることが意識できれば問題はないでしょう。

参考記事

マンガン | ミネラル(無機質) | 栄養成分百科

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