カルシウムの効果と注意点

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日本人の耳になじみの深い栄養素、カルシウム。サプリメントやカルシウム飲料の広告も多く見かけますし、「カルシウムがたっぷり」と今も昔も学校給食で毎日のように牛乳を飲みます。

カルシウムは、骨や歯の主成分で、たくさん摂った方がなんとなく体には良さそう、というイメージはすっかり定着しています。しかし、本当はどのようなもので、体にどのような効果があるのか、よく知らないままでなんとなく摂取しているという人も少なくはありません。
ここでは、カルシウムの働きと効果をご紹介します。

そもそもカルシウムとはなにか

カルシウムは、アルカリ土類金属元素のひとつで、酸素、水素、二酸化炭素とよく反応します。単体としては不安定で、多くは化合物の形をとって自然界に存在しています。その化合物は実に多くの種類があり、それぞれの特性を生かした用途で私たちの身近に多くみられます。いくつか例を挙げてみましょう。
炭酸カルシウムは、溶けた水をアルカリ性に変える性質から入浴剤やとして使用されています。また、研磨剤として歯磨き粉や消しゴムなどにも使われています。
水酸化カルシウムは消石灰ともいい、こんにゃくの凝固剤や食品のpH調整剤、モルタルなどの建材にも多く使用されています。
次亜塩素酸カルシウムは、晒し粉とも呼ばれ、漂白や殺菌に用いられます。プールや水道水の殺菌に使われると言えば分かりやすいでしょうか。次亜塩素酸カルシウムはドイツ語でクロールカルキ、いわゆる「カルキ」です。カルキ臭、と言われるあの塩素の匂いの元が、次亜塩素酸カルシウムです。

人の体のカルシウム

骨や歯も、カルシウムでできています。やはり単体では体内にも存在できないため、リン酸カルシウムという化合物になって、がっちりと硬い組織になって人体を支えています。それと同時に、骨はカルシウムの貯蔵庫となっています。
人の体にあるカルシウムの約99%は骨にありますが、残りの1%はほぼ血液中にあります。血中のカルシウムの働きはとても重要で、神経の情報伝達、筋肉の運動、ホルモン分泌や細胞分裂などにも大きく関わっています。その血中のカルシウムが不足したときには、その血中のカルシウム濃度を常に同じ値に保つために骨から溶け出して補います。
そして過剰な分はまた骨に返っていきます。

カルシウムが不足すると?

前述したように、体内の機能を正常に維持するために使われる血中のカルシウムは、足りなくなると骨から溶け出して補われます。体外からのカルシウムの補充が不足すると、どんどん骨の中のカルシウムが出て行ってしまうため、結果的に骨粗しょう症や骨軟化症になるリスクが大きくなります。
また、摂取したカルシウムが効率よく吸収されるには、ビタミンDやリンの存在が不可欠です。ビタミンDは紫外線を浴びることによって体内で作られる栄養素。ビタミンD欠乏症によってカルシウムの吸収が低下しおこる、くる病なども問題視されています。
他にも、血中のカルシウムが担う体への働きは、心筋を正常に動かす、血液凝固、筋肉の運動の調節、体内をアルカリに保つ、などその生理作用は多岐にわたります。逆にいえば、カルシウムが不足することによっておこる弊害もこれだけ多いということです。高血圧、動脈硬化、免疫力低下によるがん細胞の発生、痴ほう症などへの影響が報告されています。

どんどん出ていくカルシウム。カルシウムを上手に摂ろう

健康な成人ならば、一日600mg必要と言われていますが、残念ながら十分に摂れているという人は少ないでしょう。日本の土壌はもともとカルシウム分が少なく、そこで育つ野菜や、天然水などにも、カルシウムの含有量はあまり期待できません。さらに、食生活の欧米化により食卓から魚料理が減ったこと、リンや塩分を摂りすぎてしまうことが要因として考えられます。
加工食品や清涼飲料水に多く含まれるリンやナトリウムは、過剰分が体外に排出する際、カルシウムと結合して出ていってしまいます。食品添加物が多い食べ物は控え、味の濃いものや清涼飲料水もたくさんは摂らないようにしましょう。
カルシウムが多く含まれる食品は、牛乳や乳製品、干しエビや煮干しなどの骨も丸ごと食べられる小型魚介類と海藻類です。他にも、大豆や枝豆などの豆類、野菜ならば葉っぱの部分が比較的多いようです。

おわりに

カルシウムが人の体にとって、いかに大切かお分かりいただけたでしょうか。さまざまな役割をにない、生きているだけでも消費されていってしまうカルシウム。意識して毎日上手に摂れるようにしたいものです。

参考記事

どうカルシウムをとればよいの? | 公益財団法人 骨粗鬆症財団

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